みなさん こんにちは、カズです!
今回は、楽天証券を利用しているすべての方にとって超重要なセキュリティ情報をお届けします。
楽天証券の“取引制限”がついにチャットで簡単に設定可能になりました。
実はこれまで、楽天証券で「取引制限」をかけようとすると、オペレーターへの電話が必須でした。しかも、つながらない…1時間以上待たされる…そんな声があちこちから上がっていたんです。
でも!
そんな面倒がついに解消されました!
楽天証券が新しく、チャットで“取引制限”をかけられる仕組みを導入してくれたんです。
最近も、証券口座への不正アクセスは後を絶ちません。
「自分は大丈夫」なんて思ってる方こそ危険です。
今回はその「チャットで取引制限をかける方法」を、実際の画面ややりとりを交えながら、わかりやすく徹底解説していきます。
ここまでの被害規模(2025年5月8日)
まず、金融庁が5月8日時点で発表した内容をもとに、今どれだけ被害が広がっているのか、数字で見てみましょう。
出典:金融庁
犯行が最初に確認されたのは2025年1月。
この時点では、不正アクセスが確認された証券会社はたった2社。
件数も、不正アクセスが65件、実際にお金が動いた不正取引は39件と、まだ限定的でした。
ところが、たった4ヶ月後の2025年4月には…
・被害を受けた証券会社はなんと9社に拡大
・不正アクセスは4852件
・不正取引が2746件
もうこれは“急拡大”どころじゃないですよね。その金額も衝撃的です。
2025年1月から4月までのたった4か月間で…
・不正アクセス件数:6380件
・不正取引件数:3505件
・被害額は、売却が約1612億円、買付が約1437億円
合計で3000億円以上の不正な取引が行われた可能性があるんです。
取引制限とは何か? 〜基本をおさらい〜
次に「取引制限」って何?というところを解説します。
これは簡単に言うと、楽天証券の口座で“特定の取引をできないようにロックする”機能です。
株式(国内・外国)
投資信託
FX
金・銀・プラチナ
信用取引 など。
しかも、「アメリカ株はOKだけど中国株はNG」みたいに、かなり細かく設定できます。
他にも、
・購入だけロック
・売却だけロック
・出金だけロック など、柔軟に設定可能です。
ただし「積立だけOKで他はNG」みたいな細かすぎる指定はできません。
そして、この設定が何のためにあるかというと… そう、「万が一不正アクセスされても、大事な資産を守るため」です!
従来の設定方法(電話)とその問題点
この取引制限、以前はコールセンターに電話しないと設定できませんでした。 でも、これがなかなかつながらない!
- 1時間以上待った
- 携帯だと通話料がかさむ
- 忙しくて電話する時間がない
こういった声が視聴者の方から本当に多かったです。
僕も実際に電話しましたが、40分ほどかかりました…。
しかし、楽天証券はそんな不満を解消するためにチャットで取引制限をできるようにしてくれたんです。次のパートでチャットで取引制限をする具体的方法について解説します。
チャットでの取引制限申し込み方法
というわけで、実際に僕が楽天証券にチャットで問い合わせてみました。
手順はこちらです。
①楽天証券にログインします。
②画面上部「サポート」をクリック。

③そうすると次のページを下にスクロールして「チャットサポートを利用する」の右下の「オペレーターとチャット」をクリックします。

するとチャットの画面になりました。いろいろな項目がありますが、今回は④「その他外国株式」を選択し「取引制限はできるのか」とメッセージを送ってみます。
そうすると何番目におつなぎしますと案内が出ています。24と記載があるので23人待ちのようです。少し待ってみます。およそ8分でオペレーターからチャットが届きました。

回答は…
口座への制限(ロック)をご希望ですね。
チャットでは、一部のロックのみ受付をおこなっております。
お客様のご希望は、下記の制限内容のうち、どちらに当てはまりますか。
A.投資信託の買付(積立を含む)のみ可能。それ以外のお取引、出金にロック。
B.投資信託の買付・売却(積立を含む)、出金は可能。それ以外のお取引にロック。
C.ログインのみ可能。お取引、出金はすべてロック。
D.外国株式のお取引にのみロック。
E.いずれも当てはまらない。

その他のパターンは電話での対応になります。
つまり、全部を自由にカスタマイズはできないけど、よくあるパターンには対応しているということですね。
今回は「C.ログインのみ可能。お取引、出金はすべてロック。」を依頼することにします。
これをするだけで個別株の取引はできなくなるので、Cをロックするように依頼しました。
そうするとこのように注意事項などが書いたメッセージが送られてきます。

内容を確認し、ロックを依頼しましょう。
後はチャットの案内に従うだけなので詳細は割愛します。
因みにここで依頼したロックを解除するには電話でのみ解除ができるみたいです。
なので万が一この状態で不正アクセスされてもロックの解除ができないので安心ですね。
チャット制限が向いている人とは?
チャットで設定できる取引制限は、パターンがある程度決まっているため、細かく自分で自由にカスタマイズしたい方にはやや物足りないかもしれません。
ですが、次のような方にとっては非常に便利な機能です
✅投資信託を中心に運用している方
✅iDeCoやつみたてNISAをメインに資産形成をしている方
✅外国株の取引だけを制限したい方
こういった方は、チャットで簡単に設定できるパターンで十分対応できます。
特に「積立だけは継続して、それ以外の操作はロックしたい」という方には、AパターンやBパターンの設定がぴったりです。
他にやるべきセキュリティ対策
取引制限(出金上限の設定など)は、確かに強力な防御策のひとつですが、これだけで完全に安全になるわけではありません。
インターネットを使った金融取引の世界では、日々新しい手口の詐欺や不正アクセスが生まれています。
そのため、「1つの対策だけに頼る」のではなく、複数のセキュリティ対策を組み合わせて使うことがとても重要です。
この考え方を「多層防御(たそうぼうぎょ)」、あるいは「仮想防御」と呼ぶこともあります。
ここでは、特に初心者の方でも取り組みやすいおすすめのセキュリティ対策をいくつかご紹介します。
二段階認証の設定(SMSと認証アプリの併用がおすすめ)
まず基本となるのが「二段階認証(2FA)」です。
これは、ログイン時などに「IDとパスワード」に加えて、もう一つの認証手段(コードなど)を使うことで、不正ログインを防ぐ方法です。
特におすすめなのが、「SMS」と「認証アプリ(Google AuthenticatorやAuthyなど)」の両方を併用する方法です。
SMSだけでは電話番号を乗っ取られるリスクがありますが、認証アプリも使うことでセキュリティがより強固になります。
パスワードは定期的に変更し、使い回しをしない
パスワードは長く同じものを使い続けると、流出や総当たり攻撃(ブルートフォース攻撃)のリスクが高まります。
そのため、少なくとも半年に1回はパスワードを変更することをおすすめします。
また、「他のサイトと同じパスワードを使い回す」のは非常に危険です。
1つのサイトが情報漏れを起こすと、芋づる式に他のアカウントまで不正アクセスされる恐れがあります。
楽天銀行など、他サービスとの連携を見直す
楽天証券などでは楽天銀行と連携することで、スムーズに資金移動ができる「マネーブリッジ」機能などがあります。
しかし、もし「楽天銀行との連携が不要」な場合は、あえて連携を解除しておくことでリスクを減らすことができます。
なぜなら、連携された口座が不正アクセスされた場合、資金の移動が簡単に行われてしまうからです。利便性と安全性のバランスを見て、自分にとって必要かどうかを見直してみましょう。
通知設定を活用する(ログイン・取引のたびに通知を受け取る)
多くの証券会社や銀行では、「ログインがあったとき」や「取引が行われたとき」にスマートフォンやメールに通知が届く機能があります。
これを必ずオンにしておくことで、万が一不正アクセスされた場合でもすぐに気付くことができます。
もし身に覚えのないログイン通知が届いた場合、すぐにパスワード変更やサポートへの連絡を行いましょう。
スマホアプリでは指紋認証・顔認証を活用する
スマートフォンで証券アプリを使う場合は、「指紋認証」や「顔認証(Face ID)」を設定しておくと安心です。
これにより、スマホを拾われたり盗まれたりしても、勝手にアプリを操作されるリスクを大幅に下げることができます。
特にiPhoneやAndroidの最近の機種では、この生体認証の精度が非常に高くなっており、安全かつ便利です。
「指紋認証」や「顔認証(Face ID)」の設定方法についてはこちらの動画で解説しています。
アカウントロック機能の活用
証券口座や関連サービスの中には、一定回数以上のログイン失敗で自動的にアカウントをロックする機能が用意されていることがあります。
このような機能がある場合は、設定をオンにしておくと、ブルートフォース攻撃(パスワードを総当たりで試す攻撃)に強くなります。
また、不正アクセスの疑いがある場合は、自分から一時的にアカウントをロックできる機能を備えたサービスもあります。
不審なメールやリンクには絶対に注意!
近年は非常に巧妙なフィッシング詐欺が増えています。
たとえば「楽天証券を名乗るメール」や「ログインを促すSMS」などに、実際のサービスそっくりな偽サイトへのリンクが貼られているケースがあります。
メールやSMSに記載されたリンクは、絶対にそのままクリックせず、公式サイトをブックマークしてアクセスする習慣をつけましょう。
また、本文が不自然だったり、日本語が不自然だったりするメールにも要注意です。
「仮想防御=多層防御」の意識を持つことが最大の防御策!
セキュリティ対策は、「これさえやっておけば絶対安全!」というものではありません。
1つ1つは小さな対策でも、それらを重ねることで、全体として非常に強固な防御壁になります。
まさに「仮想防御」や「多層防御」と呼ばれる考え方で、これは大企業や官公庁などでも採用されている基本戦略です。
自分の資産を守るためにも、「何重にも守る」意識を常に持ち、面倒でもコツコツと対策を積み重ねていきましょう。
それではまた。
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